事故やスポーツ中のケガ、突然の体調不良など、日常生活の中で「応急処置」が必要な場面は意外と多いものです。適切な応急処置を行うことで、痛みの軽減や回復の促進につながるだけでなく、重症化を防ぐこともできます。今回は、応急処置の重要性について解説します!
1. 応急処置とは?
応急処置とは、ケガや急病の際に、医療機関での治療を受けるまでの間に行う対応のことです。例えば、以下のような処置が挙げられます。
• 止血(出血がある場合)
• 固定(骨折や捻挫の疑いがある場合)
• 冷却(腫れや炎症を抑えるため)
• 心肺蘇生(CPR)(呼吸や心拍が止まっている場合)
2. 応急処置の重要性
(1) 痛みや悪化を防ぐ
例えば、足首を捻挫したときにすぐに冷やして固定することで、腫れや痛みの拡大を防ぐことができます。適切な処置をしないと、炎症が広がり、回復が遅れることもあります。
(2) 重症化を防ぐ
骨折や出血のある場合、適切な応急処置を行わなければ、骨のズレが大きくなったり、大量出血につながる可能性があります。特に頭部や胸部のケガでは、迅速な対応が命を左右することもあります。
(3) 回復を早める
ケガをした直後の対応が適切であれば、治癒のスピードが早まり、長引く後遺症を防ぐことができます。スポーツ選手なども、応急処置を徹底することで競技復帰が早まります。
3. 応急処置の基本「POLICE処置」
「POLICE処置」とは、捻挫や打撲、筋肉の損傷などのケガに対して推奨される応急処置の方法です。「RICE処置」よりも進化した考え方で、早期回復を促すためのアプローチが取り入れられています。
POLICEは、以下の5つの要素の頭文字を取ったものです。
• P(Protection:保護) → ケガをした部位を保護し、悪化を防ぐ
• OL(Optimal Loading:適切な負荷) → 適度に動かし、回復を促進する
• I(Ice:冷却) → 炎症を抑えるために冷やす
• C(Compression:圧迫) → 包帯などで軽く圧迫し、腫れを防ぐ
• E(Elevation:挙上) → 患部を心臓より高く上げて腫れを軽減する
では、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう📚
P(Protection:保護)
ケガをした直後は、無理に動かさずにまずは保護することが重要です。例えば、足首を捻挫した場合は、テーピングやサポーター、松葉杖などを活用し、不要な負担をかけないようにします。
OL(Optimal Loading:適切な負荷)
従来のRICE処置では「Rest(安静)」が重視されていましたが、過度な安静は回復を遅らせる可能性があります。痛みが落ち着いたら、医師や専門家の指導のもとで適度に動かし、血流を促進することで早期回復を目指します。
I(Ice:冷却)
ケガの直後は、炎症を抑えるために冷却が有効です。氷やアイスパックをタオルで包み、20分程度冷やしましょう。ただし、長時間の冷却は逆効果になることもあるため、適度な間隔を空けることが大切です。
C(Compression:圧迫)
包帯やテーピングを使って軽く圧迫することで、内出血や腫れを抑えることができます。強く締めすぎると血流が悪くなるため、指が入る程度の適度な圧迫を心がけましょう。
E(Elevation:挙上)
患部を心臓より高い位置に上げることで、血液の循環をコントロールし、腫れを軽減します。特に足のケガでは、横になってクッションなどを使って足を高くすると効果的です。
応急処置は一時的な対処であり、すべてのケガがそれだけで治るわけではありません。以下のようなケースでは、速やかに病院を受診しましょう。
• 意識がない、呼吸が異常(心肺停止の可能性)
• 大量出血(止血が困難な場合)
• 骨折の疑いがある(変形や強い痛みがある場合)
• 頭を強く打った(意識がもうろうとしている、嘔吐がある)
• 関節が不自然に動く(脱臼の可能性)
4. 応急処置の知識を身につけよう!
突然のケガや事故に備えて、基本的な応急処置の知識を持っておくことはとても重要です。家族や友人のため、また自分自身を守るためにも、ぜひ正しい処置方法を学んでおきましょう。
当院では、ケガの回復を早める施術やリハビリも行っております。応急処置後のケアや、スポーツ障害・日常生活でのケガに関するご相談があれば、ぜひご来院ください!
太陽鍼灸整骨院
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