1.半月板の役割
半月板は膝関節の中にある三日月状の線維軟骨です。
大腿骨と脛骨の間にあり、クッションの役割や、関節が動くときにグラグラしないように安定させる働きがあります。
膝がスムーズに動くのは、水分が多くツルツルした関節軟骨のおかげです。
半月板は、骨と関節軟骨に荷重負担や衝撃がかからないように、緩衝材の役割を担っています。
屈伸をするときに前後に動き、特に深く曲げると大きく移動します。
2.半月板損傷の原因
運動習慣がある、ケガをしたことがある人でなくても、加齢に伴い半月板の弾力がなくなり、少しの衝撃でも損傷するリスクが高まります。
40代、50代にもなると肌の水分量が減り、潤いが失われていくのと同じように、膝関節の軟骨や半月板も水分がなくなりもろくなっています。
膝関節には歩行時で体重の2~3倍、階段の上り下りでは6〜7倍もかかっているといわれています。
普通に生活しているだけで負荷がかかり、日々ダメージを受けているのです。加齢によって変形した半月板は、動くたびにこすれて摩耗していきます。
ある日、しゃがんで立ち上がろうとしたとき、ブチッと切れてしまう、なんてことも考えられます。
加齢による組織の機能低下に加え、慢性的な負担によって中高年になると傷つきやすくなります。
また、大腿骨の形状なども加齢と共に変形していき、半月板に余計に荷重ストレスが加わることで、半月板が通常の位置から逸脱といって、はみ出ていく事も知られています。これによりさらにストレスが加わり断裂を来すこともあります。
3.半月板損傷の症状
様々な症状がありますが、主に起こりやすい症状は以下の通りです。
・膝を動かすと音がなる
・屈伸するときに引っかかりがある
・膝が曲げづらい
・膝のまわりが腫れている
・階段を下りるときに膝がガクンとする
特に膝に引っかかりを感じたら半月板損傷の疑いは高いでしょう。
また、半月板の特に外側部分には血管があまりないので、一度損傷すると自然に治ることは難しい場合もあります。
放置すると症状が悪化し、歩行困難になることもあるので早めの治療が大切です。
4.半月板損傷の治療
初期の段階や損傷が軽度の場合は、飲み薬や湿布で炎症を抑えて痛みを軽減する保存療法を行います。
潤滑油の役割を果たすヒアルロン酸を関節内に注入することで骨同士の摩擦を防ぎ、痛みを軽減することができます。
また、膝への負担を軽減させるため体重を増やさないことも大切です。
当院では膝の痛みを軽減させる電気や超音波の治療も行っております。
また動きを良くするため、マッサージや鍼灸治療も有効と考えられます。
膝の痛みや違和感のある方は、是非当院にお問合せ下さい
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自己紹介:幼少期から体操競技に打ち込む中で、数多くの怪我を経験し、その度にトレーナーの方々の献身的なサポートに救われました。この経験から、私も同じように苦しむ方々の力になりたいと強く思い、この業界を目指すことを決意いたしました。自身の競技経験で培った身体への深い理解と、トレーナーの方々から学んだ知識・技術を基に、患者様一人ひとりの症状に真摯に向き合い、最適な治療を提供いたします。身体機能の回復はもちろんのこと、患者様の心のケアも大切にし、寄り添う治療を心がけております。 保有国家資格: 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師:上野 七海(うえの ななみ)